メイクスマイルでつなぐリアルとメタバース

記事:Masa(まさ)

今回は、メタバースとリアルにおけるメイクアップのお話です。

ミワンダフルさんは、現在VRSNS(VRChat)の中で、アバターメイクレッスンというイベントを開催されています。これまでリアルで培ってきた技術と知識をバーチャルのアバターメイクに適用する方法の一般論を指南しています。また、それだけでなく、参加者それぞれの個別アバターにおけるメイク方法を伝授したりと、大勢の参加者が我も我もと手を上げる中、丁寧に時間を掛けて指導されています。

何を隠そう、筆者もその一人で、まず私(この場合アバターですが)のパーソナルカラーを教えていただき、アイメイクに関するアドバイスをいただきました。さっそく翌日までにアイメイクのアバター改変を実施し、現在に至っています。

ではここから、ミワンダフルさんの正体、これまでと、これからを紐解いてみましょう。

ミワンダフルさんの成り立ち
ミワンダフルさんは、27歳の時に札幌で起業される前、当時手作りの屋台を引きながらメイク屋さんをやっていました。札幌パルコの辺りに屋台を置かせてもらい、高校生からおばさま、お婆さままで、ちょっとしたメイクのお悩み相談で1回500円、1,000円とかでメイクしていたそうです。
札幌は、TV製作とかがほとんど無いため、メイクの仕事は美容部員しかありませんでした。
そんな中、自分の個性、表現したいもので生きていきたいとの思いから、生活費はバイトで稼ぎながらメイクは楽しみでやっていました。
屋台も業者に見積もってもらったら当時150万円かかると言われ、挫折しかかっていたところ、友人から自作を進められ、ホームセンターで材料買って10万円で手作りしてしまいました。
現在ではメイクのVTuberとかたくさんいますが、当時としては、すごい発想と行動力ですね。

メタバースへの取り組み
屋台を引いていたのは3,4年で、その後、メイクで世界を旅してみようと12か国をまわりました。

メイクで世界を笑顔にできるのではないか、そんな気がしてきていました。そこからメイクアップがメイクスマイルになっていったのです。
日本に戻ってきてからは、もっと活動的にメイク、つまりメイクスマイルの仕事を展開していきました。

ところが突然のコロナ禍、今までのリアルでの仕事がまったく無くなります。
危機です。
インスタライブとかも始めてみました。
しばらく待ってもリアルの仕事は復活しそうにありません。
次第に、リアルにこだわらなくてもいいんじゃないかと思うようになっていきました。
そのような状況で次第に意識はメタバースへと傾注していくわけですが、初めてVRSNS(VRChat)に入ってみて驚きました。
そこはまるで、以前見た海外のストリートでした。
差別がなく、ピースフルでカラフル!
VRSNS(VRChat)の人々とのコミュニケーション、時間、空気がまるで海外のストリートのようで、どんどんのめり込んでいったのです。

そこで考えたのは、VRSNS(VRChat)の人たちのメイク、つまり3Dアバターのメイクができないかということでした。
VRSNS(VRChat)の3Dアバターの顔などに、直接その場でメイクを施すことはできないですが、アドバイスならできる!と感じました。
そこでさっそく、アバターメイクレッスンというイベントを開催し始めたわけです。

反響は大きく、大勢が参加してくださいました。
アドバイスを受けた方々は、さっそく自分のアバターの新たなメイクを考えたり、実践して披露してくださいました。

アバターメイクレッスンでの気づきもありました。
最初はアバターメイクの話しで始まるのですが、気づくとリアルメイクの悩みを聞くことが多くなってきたのです。そこで、リアルとバーチャルのメイク相談を受けられるようなイベントを考えられないか、そんなことを考えるようになりました。
そのころには、リアルのメイクと同等以上にバーチャルでのメイクが楽しくなっていたのです。バーチャルには、バーチャルならではのメイクがあるはず。リアルではできないメイクができるはずと。

チャレンジ・将来
そんなメイクスマイルの将来を考えていると、次々にいろんなアイデアが湧いてきます。
コロナ禍になる前は、メイクをテーマにしたエンターテイメントショー「メイクアップレストラン」を開催していました。
その後、VRSNS(VRChat)に入ったことによりに、非常に興味深く、面白いワールドをたくさん体験させていただくことができました。
リアルなイベントでは、可愛いデコレーションを準備するのはとっても大変です。
でもバーチャルなら、魔法のような、夢のようなメイクのレストランが作れて、それがずっと残せる。
そこで、みんなでメイクを楽しめるイベントができる可能性があるんだと思うと、とてもワクワクします。

そうこうして数年が経つと、コロナ禍も終息を始め、今ではリアル集会も可能になってきました。そうなると昔の想いが湧き出てきて、3年ぶりにリアルのストリートメイクを再開したい!という気持ちが出てきました。
東京都内なら、やはり原宿とか、浅草、渋谷あたりかな。
この3年間、リアルの活動がまったくのゼロだった。
そして久しぶりに札幌でリアルメイクイベントやってみました。でもそこでは、自分の勘が鈍っているのを痛感させられました。
もっともっとトークできたはずだとか。昔は、1日に100人くらいメイクしてたのが、ゼロだったから、やはりリハビリが必要かと考えています。
でも今は、リアルとバーチャルの両方を行き来しながらやっていきたいとも思っています。
6月末から渡米して、LAに行く予定です。
そこはよくストリートメイクをしていた思い出の街なので、久しぶりに訪れることで、またリアルなメイクスマイル活動に戻っていくための刺激をもらいたいと思っています。

ミワンダフルさんの原点は、
みんなにメイクで喜んでもらいたい。
笑顔になってもらいたい。
それで、自分も笑顔になれる。
ということろにあるようです。

米国から帰ってきたら、きっとさらにパワーアップした、バーチャル&リアルのメイクスマイルを見せてくださることでしょう。