国内二輪業界のメタバース事情(Vket)
記事:Masa(まさ)
昨今、二輪メーカーに限らず四輪メーカーも、いわゆる単純なバイク・自動車メーカーではなくモビリティ企業を標榜しているなか、今回VRChat内で開催された株式会社HIKKY主催の『バーチャルマーケット2025Winter』に、国内の二輪メーカー3社が参加・出展しました。
製造業のメタバースでの活動に興味があるMXNは、早速3社がそれぞれ何を発信しているのか見に行ってみました。
先ず最初は、こちら。
■スズキ株式会社
初出展で「パラリアルシンガポール」、「パラリアル新宿」の2か所に出展する力の入れようです。
ただし出展されているのはバイクではなく、パラリアルシンガポールが電動パーソナルモビリティの「スズライド 2」で、パラリアル新宿は、ハンドル形電動車いすの「セニアカー」でした。



どちらも試乗可能で、走行しながらクイズの問題を解くイベントが用意されていましたが、考えている間に走り抜けてしまいました。
スズキは、なぜメタバースで自動二輪ではなく電動パーソナルモビリティなのか。単に出展に動いた組織がそうだったということもあるかもしれませんが、スズキは、これからは電動パーソナルモビリティが企業伸長のキーと考えているのかもしれませんね。
次は、こちら。
■株式会社ホンダモーターサイクルジャパン(HMJ)
ホンダは本体ではなく販売会社のホンダモーターサイクルジャパンが初出展しています。
会場は、「パラリアルシンガポール」。こちらの出展は、販売店らしく?直球勝負の自動二輪2種となっています。



スーパーカブC125では、ツーリング体験ができます。
普通に楽しい。
颯爽と紅葉の中を走り抜ける、私のカッコよさ!
3社の中で、最もリアルな自動二輪の楽しさを味わえるブースだと思います。販売店らしい企画ですね。
最後は、こちら。
■ヤマハ発動機株式会社
ヤマハ発動機は、頻繁にメタバースに出展を繰り返す常連ですね。
そして、他の2社と異なりリアルの自動二輪のみならず、メタバースに向けた仮想モビリティを出展してくるところが一歩も二歩も先を行っている感じです。
今回、ヤマハ発動機は「Vketフォーミュラ.3879 グランドファイナル!」と題された一般出展ワールドに間借りした形での参加となっています。
そこでは、超未来レースを「ニャイケン」という仮想モビリティでレースに参加できます。



ここでは、「ニャイケン」あるいは「アール・ニャイケン」を選択してレース体験できます。
ニャイケンは、リアル自動二輪のNIKEN(ナイケン)というヤマハ発動機が開発した前2輪の大型スポーツLMW(リーニング・マルチ・ホイール)を親に持つネコ型モビリティです。こういう設定がいいですね。
そろそろヤマハ発動機も次の段階のメタバース体験に進んでほしいころです。
さて、今回の3ブースでは、それぞれアンケートの他、メタバースならではのプレゼント企画も用意されていました。
スズキでは、スズライド2の3Dアクリルスタンドをプレゼント。ホンダは、ホンダロゴ入りマフラーの3Dモデルをプレゼント。ヤマハ発動機は、ニャイケンヘルメットモデルがもらえました。
もちろん私はすべてゲットしました。
これらはすべてメタバースに持ち込んで利用できます。
自動二輪は趣味性の高いモビリティだと言われます。だからこそ積極的にメタバースに関わろうとしているのかもしれません。他の自動二輪メーカ、あるいは四輪メーカに限らず、様々な製造業がメタバースに興味を持ってほしいですね。
今後もメタバースならではの訴求効果を狙った、積極的な参加を期待しています。

